社会的事業所

当法人は、誰もが共に生き、共に働く社会を目指しています。『社会的事業所』はその理念を実現する方法として、法人全体で法制化に向けて取り組みます。 

社会的事業所とは

障がい者をはじめとしてホームレス、シングルマザー、ニート、引きこもりの若者、薬物・アルコール依存者、刑余者など様々な原因により働きにくさ、生きにくさを抱え社会的排除にあう人と共に働く場です。

最近特に、「地域」ということばがキーワードになってきました。孤独死、孤立死と言われる死に方、そんなものは昔ありませんでした。人と人とのつながり、そういう地域社会が今失われつつあるといえるからでしょう。

でも、重度の障害者にはすでにその「地域」というものはありませんでした。山の中の収容施設、地域から切り離されて生きるのが、障害者のためとされました。また家族の下でも庇護されて、地域の人たちとのつながりは殆どなかったのです。そこで、障害者と健常者が地域で共に生きるという運動が40年ほど前から始まり、そして共に生きるとは、共に働き、稼いで食っていこうというものです。そのような生き方、働き方を一つの形にしたのが、「共働事業所」であり、その運動が今まで続けられてきたわけです。そしてそれをさらに、「社会的事業所」という形態にし、その法制度化をめざすまでに至っています。

ヨーロッパや韓国の先進的な法律に学び、障害者だけでなくひきこもり、ニートの若者をはじめ、アルコールや薬物依存者、ホームレスの人、刑を終えた人など、社会的にハンディを負わされたすべての人に対しても、対等平等な働き方、生き方を共にする事業所、それが「社会的事業所」というものです。その法制度化を今求めています。ひとことで言ってたくさん働ける人もそうでない人も、一人ひとりがんばって働けばよく、事業所でみんなが稼いだ分はみんなで平等に分配(賃金)しようとするものです。そこには競争主義も成果主義も、能力主義もなく、お互いの人格と人間性を尊重し合おうとする精神があります。だから、お互いの生活をも支えあい、居やすい空間になるのです。
 
事業所は稼がなければなりません。みんなで食っていかなければならないからです。そんな目的を成功させる事業所、つまり「社会的事業所」を成り立たせ継続させるために、法的支援が必要になります。実際に事業所をすでに運営しているところ、それをめざしているところ、さまざまですが、とにかく「誰も分けない・きらない」という理念の下で、みんなが自分らしく働いて生活できることを目指し、それを安定的に確保するため今法律を目指しています。

生きにくい社会、孤立しかねない地域社会、そんな社会を私たちみんなが生きやすくなるような試みと努力があります。それを、空想ではなく現実にする。それは、わくわくかんも加盟するNPO法人共同連という団体がしています。1984年に結成され、理念と実践を30年近く続けてきました。その実績は着実です。具体的な取り組みについては改めて紹介します。

わくわくかんも真剣に考えて、それをめざしています。みんなでそれを確かめ合いながら、日々活動しています。

(特定非営利活動法人共同連代表・わくわくかん理事 堀利和)